【アメリカ】2022.10.07 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、航空ガソリン(加鉛燃料)で運航する航空機からの鉛排出について、健康と福祉への危険性を認定するための提案をした。大気浄化法に基づく「危険性の認定」である。航空ガソリンを使用するのは主に乗員2~10人のピストンエンジンの小型機で、現在、大気中鉛の最大の発生源となっている。アメリカの大気中鉛濃度は、1980年以降99%低下したが、航空ガソリン以外にも加鉛ペンキ、汚染土壌、電池リサイクル工程や金属加工、鉛含有廃棄物の燃焼などから鉛排出は続き、健康上の脅威となっている。鉛は心臓血管、血圧、腎、生殖機能などに影響し、特にこどもには安全な血中濃度はないとされる。
提案は、意見公募を経て決定され、2023年に公示の予定である。今回の提案に排出基準は含まれないが、提案の決定以降に規制的な鉛排出基準を提案する予定である。
連邦航空局(FAA)と関連業界は、2022年2月に2030年末までに無鉛燃料への移行を宣言しており、今回の提案で鉛排出削減はさらに進捗する。
【アメリカ環境保護庁】
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