【アメリカ】2021.12.21 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、長期の観測データに基づき、国内で気候変動が季節を特徴づける生物活動や気象にどのように影響しているかを調査し、報告書「季節性と気候変動」にまとめた。主な変化に次のものがある。
・冬季気温の1896年以降約1.7℃の上昇をはじめ、どの季節も高温化した。
・西部では、1950年以降、春季残雪が減少してきた。最大積雪の時期は1982~2018年の間に平均9日早まった。
・雪解けを示す河川流量の変化する時期は、1940年以降8日以上早まった。
・48州(アラスカとハワイを除く)の平均生育期間は、20世紀初めに比べ約2週間長くなった。
・ブタクサの花粉飛散期間は、1995年以降、中西部の観測地点9ヶ所のうち8ヶ所で長くなった。
・大都市50市で熱波シーズンの平均期間は1960年代より47日間長くなった。
報告書は、作物の生育期間の長期化や冬季の燃料費低減など有益な変化もあるが、熱中症、呼吸器疾患など健康被害、水不足、生態系破壊、農業・観光産業の損害など悪影響がはるかに上回るとする。
【アメリカ環境保護庁】
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