【イギリス】2021.10.26 発表
イギリス政府は、水道会社が雨天時の河川への下水流出を漸次削減する義務を法制化し、環境法案を強化すると発表した。水道会社は、雨天時に下水と雨水の合流が下水道に過剰な負担をかける等の理由で、希釈された下水を河川に放流する。その利用は気候変動による降水量の増加等のため、近年増加している。政府はすでに、オフワット(水道業界の経済的規制機関)の戦略的優先事項を発表。その中で、水道会社は雨天時の放流を大幅に削減する対策を講じる必要があり、そのための資金調達をオフワットは承認すべきとし、水道会社の対策推進を促した。環境法案では主な内容として以下を盛り込むという。
・水道会社が最低25年間の排水・下水管理計画(雨天時放流の対処方法等)を作成する義務
・同計画が適切でない場合、政府が対策について指示する権限
・政府が雨天時放流による流出物とその影響の削減計画を作成、進捗を議会に報告する義務
・水道会社と環境庁が雨天時放流のデータを年1回公表する義務
・水道会社がほぼリアルタイムで雨天時放流の情報を公表する義務
【イギリス環境・食糧・農村地域省】
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