【イギリス】2021.03.29 発表
イギリス政府は、コロナ危機からのグリーンリカバリー推進の一環として、雨水放流による河川への下水流出を削減する対策の法制化を承認した。水道会社は、雨天時に下水と雨水の合流が下水道に過剰な負荷をかけるのを防ぐため、希釈された下水を河川に放流する。その利用は、気候変動による降水量増加や人口増に伴う水道インフラ整備の遅れのため、近年増加している。雨水放流への依存低減は河川の汚染削減に重要である。この問題に対処するための議員立法案が2020年に提出され、政府は主な監督義務として次の法制化を承認した。
・政府が雨水放流による下水流出の削減計画を2022年9月までに公表する義務。
・政府が計画実施の進捗を議会に報告する義務。
・水道会社が雨水放流のデータを年1回公表する義務。
法制化は、政府や水道業界等がこの問題の対策推進に向け2020年9月に設立したタスクフォースによる取組を強化するものである。水道会社はタスクフォースを通じて、今後5年間で雨水放流の改善を更に拡大すると約束している。
【イギリス環境・食糧・農村地域省】
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