【研究機関】2021.01.06 発表
世界気象機関(WMO)は、2020年8月中旬から急速に発達した南極オゾンホールは、40年の観測史上、継続期間最長、深まりも最大規模を記録し12月28日に消滅したと発表した。面積は9月20日の2480万km2がピークで、過去最大値の2000年9月9日の2990万km2には達しなかったものの記録的な規模となった。極渦が強力で安定し南極上空が低温であったためだという。同様の気象条件は北極のオゾンホール発達にも影響し、2020年春季、北極の多くの地域でオゾン全量は記録的に減少した。
南極オゾンホールは2019年に異例の小面積を記録したが、年ごとの変動が大きく、WMO大気環境部門は、大気中にオゾン破壊物質が残留しておりモントリオール議定書のいっそうの順守が必要であるとした。
南極のオゾンホールは、例年、南半球の春季(8~10月)の9月中旬と10月中旬の間に最大となり、その後、成層圏の気温上昇につれ発達は鈍化し最終的に消滅する。
【世界気象機関】
https://public.wmo.int/en/media/news/record-breaking-2020-ozone-hole-closes
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