【研究機関】2020.11.19 発表
世界資源研究所(WRI)は、電力、建築、産業、運輸、森林、農業の各部門における気候変動対策の進捗を分析した報告書を公表した。それによると、現在の進捗は温暖化を1.5℃に抑えるには不十分であり、全部門で今より格段に速いペースで温室効果ガス(GHG)排出量の実質ゼロを目指した取組を推進する必要があるという。WRIは、パリ協定の目標達成に必要なGHG削減(2030年までに半減、2050年までに実質ゼロ)に向けた世界及び国家レベルの取組の進捗状況を21の指標に基づいて評価し、大多数の指標に関して現状の成果では不十分、かつ森林減少と農業生産によるGHG排出増が目標に逆行していると説明する。例えば、2030年目標の達成には以下の取組のペースを加速する必要がある。
・発電に占める再生可能エネルギー比率の向上や石炭火力発電の段階的廃止、樹木被覆地の拡大(5倍に加速)
・低炭素燃料の導入比率の向上(8倍に加速)
・発電の炭素強度の低減(3倍に加速)
・電気自動車の導入比率の向上(22倍に加速)
【世界資源研究所】
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