【国際機関】2020.06.05 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、様々なエネルギー技術・部門のクリーンエネルギー移行の進捗を評価する「クリーンエネルギー進捗報告書(TCEP)」の2019年版を公表した。
これは、パリ協定の目標実現、全ての人々のエネルギー利用確保、大気汚染の大幅低減への道筋を描くIEAの持続可能な開発シナリオ(SDS)に基づき進捗を評価しており、2019年は、46技術のうち順調に進展したのは6技術のみ(電気自動車、照明、データセンター等)で、24技術は若干進展したが16技術は遅れているという。エネルギー関連のCO2排出の約40%を占める電力部門は2019年の排出減少率が1.3%にとどまり、SDSが求める2030年までの年平均削減率(4%)をはるかに下回った。建築部門の排出は史上最高を記録、また、乗用車の燃費改善の世界的な鈍化も懸念されるという。
さらに、IEAはCOVID-19危機の影響について、既に課題に直面している様々な技術の発展を妨げると同時に、近年主要分野で実現した重要な進展を中断させていると指摘。その一例として、経済減速の長期化や化石燃料価格の下落によりクリーンエネルギー投資が遅れる可能性を挙げている。【国際エネルギー機関】
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