アメリカ環境保護庁（EPA）は、アメリカを中心に世界の気候変動の状況を示す指標を取り上げた報告書「アメリカにおける気候変動指標（Climate Change Indicators in the United States）」を公表した。この報告書は計37の気候指標を取り上げて傾向をデータで示すもので、4巻目となる今回は、高温と関連する疾病、ウエストナイルウイルス、河川の氾濫、沿岸洪水、南極海氷、河川水温、海洋生物種の分布の7つの指標を新たに加えた。
報告書では、例えば以下の指標が示されている。
・CO2濃度：2015年は少なくとも過去80万年間で初めて大気中の年平均CO2濃度が400ppmを超過した。
・気温：地表の平均気温は1901年以降アメリカ全土で上昇している。高温の年上位10位のうち8回は1998年以降となっており、2015年は2012年と並び最も高温の年だった。
・海面レベル：1960～2015年にかけて、中部大西洋沿岸やメキシコ湾岸の一部を中心に、アメリカ沿岸の大部分で海面が上昇した。
　その他に、報告書では気候変動と人間の健康の関係に関する特集も組んでいる。