国際再生可能エネルギー機関（IRENA）は、200か国・地域の最新データをまとめた「再生可能エネルギー容量統計2016年版」を公表した。これによると、再生可能エネルギー発電設備容量は2015年に世界全体で152GW増えて1985GWとなり、増加率は過去最高の年率8.3％になった。再生可能エネルギーは、導入費用が大幅に下落したほか、経済、社会、環境の面での要請が強まっているため、石油・ガス価格の下落にもかかわらず世界的に急拡大を続けているという。
この統計によると、2015年のこの分野への投資額は2860億ドルで過去最高となった。設備容量は過去5年で3割強増え、風力と太陽の増加が大半を占める。陸上風力発電は、導入費用が2010年比45％低下し、設備容量は前年比17％増えた。太陽光発電は、同じく費用が80％低下し、容量は26％増加した。地域別では、中央アメリカおよびカリブ海地域で年率14.5％増、アジアで12.4％増と途上国の増加率が高く、再生可能エネルギーが途上国の経済成長の原動力にもなっているという。世界全体の設備容量の内訳は、水力1209GW、風力432GW、太陽227GW、バイオエネルギー104GW、地熱13GW、海洋エネルギー0.5GWとなっている。