【国際機関】2016.03.16 発表
国際エネルギー機関(IEA)は2015年の暫定データの分析結果として、世界のエネルギー関連のCO2排出量の増加が2013年から2年続けて止まっており、排出増加と経済成長との「デカップリング」(切り離し)が確認されたと発表した。IEAによると、2015年の世界のCO2排出量は321億トンとなり、2013年以降、実質的に増加していない。一方で世界の経済は3%以上成長しており、経済が成長しても排出量の増加抑制は可能であることが示された。IEAのデータのある40年前から現在までで、排出量が増えなかった、または前年より減少した時期は4回あったが、その3回までは経済の停滞に関連していた。しかし直近(2015年)の排出量の横ばい状態は、経済の拡大が続く中で起こっている(IMFによると、世界のGDPは2014年には3.4%、2015年には3.1%増加している)。2015年は、2大排出国である中国とアメリカで、石炭使用の減少や再生可能エネルギーへの移行を要因としてエネルギー関連のCO2が減少した。ただしこの2か国での減少も、他のアジアの途上国や中東、欧州での排出増加で相殺された形になったという。【国際エネルギー機関】
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