【EU】2014.10.29 発表
欧州環境庁(EEA)は、第2回欧州河川賞はムール川流域の河川管理活動に贈られたことを発表した。ムール川はオーストリアからスロベニア、ハンガリーを通り、クロアチアでドナウ川の支流ドラバ川に合流する453キロメートルの河川で、サケの繁殖地や広大な河畔林などを擁し、欧州でも特に豊かな生物種の生息地となっている。しかし19世紀後半から、河川改修や水力発電所の建設などにより河川は分断され野生生物生息地も劣化していた。今回選ばれた河川管理活動では、河川本来の構造を復元し、生息地と河川系を連結することにより自然の生息地を再生することを重点とした取組が行われた。これらは環境面の利益になっただけでなく、洪水調節や新たな自然公園を生み出す等の利点もあったという。EEAは、ムール川の管理は河川流域管理に重要な二つの要素である政策の統合と関係者の対話が実を結んだ好例だとしている。欧州河川賞は、国際河川財団が他のパートナーと協力して実施しており、EEAは賞の審査員として参加している。【欧州環境庁】
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