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【国連】2014.08.13 発表

国連環境計画、生物多様性・炭素貯蔵・生態系サービスの関連を調査

 国連環境計画の世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)は、生物多様性、炭素貯蔵、その他の生態系サービスの関連について文献調査を実施し、これらの間には強い関連があること、特に天然の熱帯林が多様な生態系サービスを提供し、そのために生物多様性が重要であるという点で一致がみられたと発表した。天然の森林を保全し、劣化した森林や生物多様性を自然に近い状態に修復する活動は、炭素貯蔵など生態系サービス(土壌流出や水量調節等)に有効だという。
 調査によると、熱帯森林は食料や医薬の重要な供給源であり、人々の生計と健康に不可欠であることも明らかだという。WCMCは、途上国の地域社会による生物多様性の利用は、特定の知識や文化的慣習、選好と結びついていることから、その利益を図るには、伝統的及び地域社会の知識や習慣が果たす役割を活用するべきだとしている。
 この調査は、イギリスの国際開発省(DFID)の求めにより実施されたもので、イギリスが途上国の排出削減や気候変動への適応を目的に行っている国際気候基金(ICF)の森林部門で、今後行う投資の選択と設計の手がかりとなる。報告ではまた、ICFの活動の影響とトレードオフに関する一般的課題を検討し、具体的な政策措置(農地からアグロフォレストリへの転換など)についての調査結果も示している。【国連環境計画 世界自然保全モニタリングセンター】

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