【国連】2013.08.26 発表
ボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約:CMS)が発表した最新報告「サイガ横断オプション(Saiga crossing Options)」によると、鉄道や道路、フェンス等の設計を変更してその移動経路の分断を避けるようにすれば、絶滅の危機にあるサイガアンテロープの個体数減少をおさえることができるという。現在、中央アジアでは鉄道や道路等の建設が進んでおり、世界最古のほ乳類の部類に入るサイガアンテロープの個体数回復の大きな妨げとなっている。1990年代に100万頭を数えたサイガアンテロープの個体数はその後激減し、現在では5万頭以下とされている。報告書では、たとえばカザフスタンで2016年までに建設予定の約1600キロメートルの鉄道延伸について、サイガアンテロープの移動経路内にあるとして鉄道の経路変更を提言しているほか、カザフスタンとウズベキスタンの国境フェンスがサイガの重要な生息地を分断するとして、フェンスの下側2本のワイヤを早急に取り外すよう提言している。【国連環境計画】
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