【EU】2013.05.06 発表
欧州委員会は、グリーンインフラの活用を促進し、自然プロセスの強化が空間計画において体系的に組み込まれることを目指す新しい戦略を承認した。グリーンインフラは、自然の回復を通じて、生態的・経済的・社会的利益をもたらすことが実証された手法であり、例えば、洪水予防のインフラ建設の代わりに、激しい降雨により溢れ出た水を自然の湿地帯に流し込む解決策などが該当する。また、グリーンインフラは、従来の建設よりも費用が抑えられることが多く、維持期間も長いという。健康や環境への利点の他に、雇用創出、魅力的な生活・職場空間の創造といった社会的利点も生まれることが指摘されている。また、野生の動植物の町の中での繁殖も可能にする。今回の戦略で重点として挙げられていることは、「農・林業、自然保護、河川・海洋・漁業・地域・連帯政策、気候変動・適応対策、交通・エネルギー政策といった主要政策におけるグリーンインフラの促進」、「グリーンインフラの研究・データ・知見の基礎の改善と革新的技術の促進」、「グリーンインフラプロジェクトの財源確保の改善」、「EUレベルでのグリーンインフラの促進」である。欧州委員会は、2017年末までに、グリーンインフラの進展状況について評価し、これまでの経験と今後の施策の提言をまとめた報告書を公表する。【欧州委員会環境総局】
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