二酸化硫黄、一酸化炭素については、近年良好な状況が続いている。
二酸化硫黄濃度の年平均値の推移
(環境白書 環境庁)
一酸化炭素濃度の年平均値の推移
(環境白書 環境庁)
二酸化窒素や浮遊粒子状物質については、環境基準を満たしていない測定地域の割合は概ね横ばいで推移しているが、大都市地域を中心に環境基準達成状況は依然低い水準となっている。
大都市地域(自動車NOx法特定地域)における二酸化窒素の環境基準の達成状況
(環境白書 環境庁)
浮遊粒子状物質濃度の年平均値の推移
(環境白書 環境庁)
光化学オキシダントについても、依然として厳しい状況となっている。
光化学スモッグ注意報等発令延日数、被害届出人数の推移
(環境白書 環境庁)
有害大気汚染物質とは、古くから問題となり規制の対象とされてきた窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)などの大気汚染物質以外の、大気中に微量に存在する種々の有害な物質および物質群の総称である。これらの物質に長期的に暴露されることによる健康影響が懸念されている。
有害大気汚染物質対策に関しては、一部の欧米諸国で取り組みが進んでおり、わが国においても対策に向けての調査・検討が行われている。
有害大気汚染物質とは、OECDの定義によれば「大気中に微量存在する気体状、エアロゾル状又は粒子状の汚染物質であって、人間の健康、植物又は動物にとって有害な特性(例えば、毒性及び難分解性)を有するもの」とされており、種々の物質および物質群を含むが、この語は、古くから問題となり規制の対象とされてきたNOxやSOxなどの大気汚染物質とは区別して用いられている。
また、有害大気汚染物質を分類すると、(1)金属および半金属(水銀など)、(2)吸入され得る鉱物繊維(グラスファイバーなど)、(3)無機物の気体(フッ素など)、(4)非ハロゲン化有機化合物(ベンゼン、多環芳香族など)、(5)ハロゲン化有機化合物(塩化ビニル、ダイオキシン類など)に大別される。一般に大気中濃度が微量で急性影響は見られないものの、長期的に暴露されることによる健康影響が懸念されるものである。
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