【EU】2026.06.22 発表
欧州環境庁(EEA)は、報告書「欧州におけるたんぱく質源の多様化:持続可能な食料システムにとってのリスクと機会」を公表した。
これによると、欧州で生産・消費されるたんぱく質源を多様化することは、食料安全保障や食料システムのレジリエンス、競争力の強化及び環境負荷の低減につながる可能性があるが、こうした便益を享受する鍵は多様化を長期的な戦略として進めることである。
報告書は、欧州のたんぱく質の供給体制は畜産と輸入飼料に依存していると説明し、域内外での環境負荷や地政学的リスク等に対する脆弱性を指摘する。
そのうえで、畜産の経済・社会・環境面での重要性(注1)に鑑み、多様化とは、畜産生産をすぐに置き換えることではなく、畜産の持続可能性を高める取組を継続しながらたんぱく質源の供給・消費における配分を段階的に調整することだとしている。
多様化の選択肢(注2)の中で、即時的な環境効果が期待できるのは植物性たんぱく質であると分析しつつ、多様化を進めるうえで社会的な公正性や経済的な実現可能性、環境保全が重要だと論じている。
(注1)例えば、放牧は生物多様性や景観の保全に貢献しており、欧州における保護対象の生息地の約3分の1は放牧によって維持されている。
(注2)報告書は、豆類や植物由来の肉・乳製品のほか、昆虫、バイオマス発酵や精密発酵によるたんぱく質、培養肉を含めて分析を行っている。
【欧州環境庁】
Copyright (C) 2009 ECO NAVI -EIC NET ECO LIFE-. All rights reserved.