【国連】2026.05.19 発表
国連環境計画(UNEP)は、「建物・建築部門に関する現状報告書2025~2026年版」を公表した。
これによると、建物・建築部門の脱炭素化は鈍化している。建設拡大に気候変動対策が追いついておらず、同部門は依然として2050年までの排出実質ゼロ目標の達成に向けた軌道から外れているという。
2024年の建物(運用時)のCO2排出量は前年比1%増の9.9ギガトンで、2015年から6.5%増えているが、軌道に乗るためには2015年比で31.6%減とする必要があった。
同部門は世界全体の炭素排出量の37%、資源採取量の約50%、エネルギー消費量の28%を占めている。
報告書は、目標達成の軌道に乗るには、政策立案者が建物の省エネと化石燃料の段階的廃止を加速させる必要があり、2030年までに累計5.9兆ドルの省エネ投資(注1)が求められていると指摘する。
そのうえで、同部門における気候変動対策は、エネルギー料金の低減や室内環境の改善、気候変動の影響に対するレジリエンス強化にもつながるとしている(注2)。
(注1)年平均5,920億ドル規模。省エネ投資の累計額は2024年時点で2.3兆ドルにとどまっている(軌道に沿った目標額は3.6兆ドル)。報告書は、世界全体では建物の省エネは進展しているものの、そのペースは目標を達成するには不十分だと指摘する。
(注2)UNEPのアンダーセン事務局長は、2050年に存在する建物のうち半分は、今の時点でまだ建設されていないか改修前の状態にあるため、各国政府にとってこの機会は極めて重要だとして、「より良い政策や規制・基準、投資を通じて、この部門を排出ゼロでレジリエンスを備えたものにすることができる」と述べている。
【国連環境計画】
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