【EU】2025.06.18 発表
欧州環境庁(EEA)は、報告書「欧州の野生花粉媒介者及びその生息地の保護と回復」を発表した。
報告書によれば、EUの農作物や野草種の約80%は虫媒に依存しており、農業におけるその経済的価値は、少なくとも年50億~150億ユーロになると推定される。
しかし現在、ハナアブ、ミツバチ、チョウなどの野生花粉媒介者は減少。
ハナアブの約40%、ミツバチの9%、チョウの20%が絶滅の危機に瀕している。
その原因として、
・農業集約化、及び、粗放農業システムの放棄による半自然生息地の減少
・殺虫剤の過剰使用
・枯れ木や老木にある営巣地の減少(集約的林業の影響)
・侵略的外来種による悪影響
・気候変動や異常気象による食糧資源への影響
などが挙げられる。
これらの原因に取り組み、生息地を保護するには、経済部門、統治レベル、地域社会での組織的な活動が必要となる。
また、野生花粉媒介者の多様性や個体数の監視のため、標準化されたモニタリング方法を利用し、種レベルでの比較可能なデータの確保も不可欠である。
【欧州環境庁】
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