【EU】2024.11.05 発表
欧州環境庁(EEA)は、欧州グリーンディールが目指す気候中立の実現に向けた持続可能な生産・消費システムへの移行を図るために域内で実施されている政策において、どのように公正性に配慮がなされているかを考察した報告書(注)を公表した。
様々なガバナンスレベルにおける優れた実践例を取り上げ、政策立案者向けの提言も盛り込んでいる。
報告書は、欧州が温室効果ガス(GHG)の排出削減や、経済成長と資源消費削減の両立に取り組むなか、様々な社会集団や地域が直面している不平等に言及し、持続可能な社会への公正な移行ができなければ、今ある不平等が拡大したり、場合によっては新たな不平等が生まれたりする可能性もあり、社会の分断や不満、変化への抵抗が起きかねないと指摘する。
公正な移行のためには、気候および環境政策が経済や社会に与える逆進的な影響を特定して是正することや社会における環境リスク面の不平等に対処することに加え、参加型の意思決定プロセス、および各集団の文化や価値観、能力の違いに配慮することなどが必要だと論じている。
(注)「持続可能な社会への公正な移行:概念から実践へ」(Just sustainability transitions – From concept to practice)
【欧州環境庁】
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