【EU】2025.11.28 発表
欧州委員会は、喫緊の課題である海洋汚染への対策の一環として、海底のごみの上限値を新たに設定することに加盟国が合意したと報告した。
海洋戦略枠組み指令(MSFD)に基づく海洋ごみに関する技術グループが策定し、11月27~28日開催の海洋担当局長らの会合で承認された。
海洋ごみは、海洋野生生物を脅かし、人の健康、観光、漁業などに大きなリスクとなっている。
これまで海底ごみに関するデータは、トロール漁業で網にかかる廃棄物から得ていたが、漁具は欧州各地で異なり、またトロール調査が不可能な区域もあるため、信頼性に欠け、比較も困難だった。
今回の上限値設定は以下の通り。
・トロール調査が可能な区域では経時的なごみの増加があってはならない
・目視による調査を行う区域では1,000平方メートルあたり1個を超えてはならない
今後、加盟国は、新基準を遵守するための施策を自国の海洋戦略に組み込む必要がある。
EUでは海岸線のごみに関する基準値(100メートルあたり20個まで)を設定済みであり、それに続く決定となる。
【欧州委員会】
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