【国際機関】2025.03.21 発表
世界気象機関(WMO)は初の「世界氷河デー」となる2025年3月21日、加速する氷河融解とその影響について警告した。
WMO及び世界氷河モニタリングサービス(WGMS)の報告によると、世界19ヶ所の氷河地帯全てで、氷の質量が2024年まで3年連続で減少。
3年単位でみると2022~2024年は過去最大の氷河消失となった。
過去6年のうち5年は最も急速な氷河後退が見られた。2024年の氷河の質量消失は4,500億トンで史上第4位だった。
現在の融解速度では、カナダ西部、アメリカ、スカンジナビア、中央ヨーロッパ、コーカサスなど多くの氷河は21世紀中に消滅するという。
世界には27万5,000以上の氷河(約70万km2)が存在し、氷河・氷床は世界の淡水資源の約7割を蓄えている。
氷河の枯渇は下流に住む数億人への水供給を脅かす。
また、氷河融解は海面上昇の第2の要因(最大の要因は海水温上昇)となっている。
サウロWMO事務局長は、「氷河保全は環境・経済・社会的に必要なだけでなく生存の問題」としている。
【世界気象機関】
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