【EU】2024.08.28 発表
欧州環境庁(EEA)は、欧州漁業と海洋環境の現状を概観し、競争力ある持続可能な漁業を実現するための具体的な方策を示す報告書「健全な海、活力ある漁業:持続可能な産業への移行」を発表した。
報告書によると、漁業の基盤である海洋生態系は人間の活動や気候変動などで劣化が進み、近海の魚介類の 40% は良好な状態にないという。
一方、漁業も有害な漁法による乱獲や混獲、漁獲後の廃棄、漁具の海洋放棄などで汚染や海洋資源の枯渇など海洋生態系に悪影響を及ぼし、自らの持続可能性を脅かしている。
報告書は現状を踏まえ、以下を提言している。
・漁獲量を持続可能な水準に抑えること
・有害な漁法を廃絶し、海洋環境と生態系に影響の少ない漁法を普及すること
・現在EU領海の 12% である海洋保護区を拡大し、管理計画策定や保護規制の実施など管理を向上すること
さらに、海洋資源の保全・回復と利用の両立を目指す「ブルーエコノミー」における漁業と他の経済活動(洋上風力発電など)の立地・資源をめぐる競合の調整も課題であると指摘している。
【欧州環境庁】
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