【フランス】2024.07.30 発表
フランス環境移行庁(ADEME)は、新たなバイオエコノミー産業を育成する支援プログラムを開始した。
これまであまり利用されていないバイオマス(生物資源)に新たな価値を与える革新的なプロジェクトを募り、アイデアの段階から地域での産業規模の展開まで全面的に支援する。
フランスでは活用されていないバイオマス、例えば主要木材でない樹種や農業副産物(麦藁や搾りかす)、卵殻や傷んだ野菜などの量は数千万トンに及ぶという。
プログラムはこれらに着目して新たな産業ネットワークの定着を図るもので、2024年の実験段階を経て数年にわたって実施される。
背景には、フランスの生物多様性の著しい減少がある。
農林業も少数の品種に頼っており、例えば国内の耕地の 77% 以上をわずか 5 種類の作物が占めるという。
多様性の乏しさは生産の系を脆くし、小麦や松など主要農林産物が干ばつや病害虫に脅かされている。
ADEMEは、利用できる自然資源の種類を増やすことが、生物多様性の保全とともに食料やエネルギーバイオマスの供給源多様化につながるとしている。
【フランス環境移行庁】
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