国連環境計画（UNEP）は、将来の地球の健全性と人類の幸福を予測する報告書を発表した。
報告書は、現在地球と人類の直面する3大危機（汚染、生物多様性消失、気候変動）が増幅・加速・同調して複合危機となり、地球の健全性と人類の幸福を脅かすと警告する。

危機を加速する8つの変化
（人類と環境の関係、技術の急速な発展、資源の枯渇、紛争、不平等、強制移住、信頼の低下、統治の分散化）
を
18の指標
（居住不可能地域、有害物質リスク、AI軍事システム、人畜共通疾病、薬剤耐性、凍土からの古代微生物、宇宙開発と宇宙ゴミ、化石燃料補助金など）
で明らかにする。

以下のような将来像が示された。
・希少鉱物の需要は2040年までに4倍増となり、自然は破壊され汚染・廃棄物は増大し紛争が多発する。
・永久凍土が融解し病原性のある古代生物が放出される。
・AIなど技術進化は、便益のほか自然資源の需要増、軍事利用、合成生物学への利用などの問題をもたらす。
・軍事紛争が増加し生態系と生活が破壊される。
・紛争と気候変動による強制移住で環境と健康が損なわれる。

【国連環境計画】