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【EU】2024.07.10 発表

国連食糧農業機関、気候変動による気温上昇で水産資源が減少と予測

国連食糧農業機関(FAO)は、気候変動が海洋生態系と漁業に与えるリスクに関する報告書を公表し、温室効果ガス排出による気温上昇が水産資源量の減少を招くと予測されるが、排出削減が進めば減少は抑制されることを示した。
報告書は、研究者の国際的なネットワーク「漁業・海洋生態系モデル相互比較プロジェクト(FishMIP)」が最新の数値モデルを用いて作成したもので、2つのシナリオ下での今世紀末の魚類の生物量を予測した。

・高排出シナリオ(3~4.0℃の気温上昇)   48ヶ国・地域で30%以上の減少
・低排出シナリオ(1.5~2℃の気温上昇)   178ヶ国・地域で変化なし、あるいは10%以下の減少

主要漁業国ではペルーで37.3%、中国で30.9%と、高排出シナリオ下で大幅な減少が予測される。
また食料と収入の両面で漁業への依存度の高い小島嶼開発途上国は水産資源の減少に大きな影響を受けるが、国によっては魚類の生物量の損失の68~90%は低排出シナリオによって回避可能であるとしている。

【国連食糧農業機関】

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