【アメリカ】2024.06.06 発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、ハワイのマウナロア観測所における2024年5月の平均CO2濃度は、前年同月より2.9ppm高い426.90ppmであったと発表した。
北半球では、CO2濃度は例年5月にその年の最高値に達する。1年の上昇幅(前年同月比)ではNOAAの50年の記録史上で5番目に大きく、2年の上昇幅(2022年同月比)では史上最大であった。同地で観測するスクリプス海洋研究所(Scripps)も、前年同月より2.92ppm高い426.7ppmと発表した。すでに2024年の第一四半期に、CO2濃度はかつてない速度で上昇しており、2024年3月の前年同月からの上昇幅も、NOAA、Scripps両者で史上最大であった。
この記録的な上昇は、化石燃料からの排出とエルニーニョ現象が複合して、陸域生態系の大気中CO2吸収能力を阻害したためと考えられる。2023年12月に発表のグローバル・カーボン・プロジェクトによる「世界カーボンバジェット2023」も減少をみせない化石燃料排出を指摘している。
【アメリカ海洋大気庁】
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