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【研究機関】2024.06.05 発表

世界気象機関、2028年までの1年に世界平均気温が産業革命前比1.5℃超となる確率は80%と報告

世界気象機関(WMO)は、世界の気候に関する予測をまとめた年次報告書を公表した。
これによると、今後5年間(2024~2028年)のうち、少なくとも1年は産業革命前と比較した世界の平均気温の上昇幅が1.5℃を超える可能性が80%ある。こうした確率は上昇が続いている(注)。加えて、今後5年間の各年の地表付近の平均気温は産業革命前より1.1~1.9℃高くなると見込まれ、このうち少なくとも1年は、2023年の記録を抜いて最も高温の年になる可能性がある(確率86%)。また、産業革命前との比較における今後5年間の平均気温の上昇幅が1.5℃を超える確率は47%ある。
WMOは、単年の平均気温の上昇幅が1.5℃を超えてもパリ協定の目標を達成できなかったということにはならないが、気候変動対策の緊急性が浮き彫りになったと指摘する。
国連のグテーレス事務総長は、「気候地獄行きの高速道路から降りる出口が必要だ。気温上昇を1.5℃に抑えられるかどうかは2020年代に決まる」と警鐘を鳴らしている。

(注)
「向こう5年間のうち少なくとも1年は産業革命前と比較した世界の平均気温の上昇幅が1.5℃を超える」確率は、2017~2021年については20%、2023~2027年については66%であった。

【世界気象機関】

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