【国際機関】2024.03.13 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、報告書「グローバル・メタン・トラッカー」の2024年版を公表し、2023年の世界のエネルギー部門(石油、天然ガス、石炭、バイオエネルギー)からのメタン排出量は依然として過去最高に近いが、さまざまな対策の実施により今後は減少に向かうとの見込みを示した。
メタンは短寿命だが強力な温室効果ガスで、その削減は短期的な温暖化抑止と大気質改善にきわめて有効である。エネルギー部門は人為起源のメタン排出源の中で2番目に大きい。報告書の主な内容は以下のとおり。
・2023年の同部門の排出量は、化石燃料由来が約1億2,000万トンで前年から微増、バイオエネルギー(主に調理用)由来が1,000万トンだった
・上位10ヶ国が世界全体の3分の2にあたる約8,000万トンを排出した
・1.5℃目標実現には化石燃料からのメタン排出量を2030年までに75%削減する必要がある
・既存の「世界メタン誓約」に加え、COP28での削減合意、各国による新たな規制、「石油・ガス脱炭素憲章」など最近の新たな取組が削減を加速すると期待されるが、実施計画策定が遅れている
【国際エネルギー機関】
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