【国際機関】2023.11.29 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、年次報告書「エネルギー効率2023」を公表し、気候目標達成にはエネルギー効率化のペースを2倍にする必要があると指摘した。
報告によると、世界的なエネルギー危機を背景に、世界のエネルギー需要の4分の3を占める国々がこの1年でエネルギー効率化の政策を拡大。効率化への投資は2020年以降45%増加した。しかし2023年は一部地域のエネルギー集約型産業(石油化学、航空等)の景気回復や記録的な猛暑でエネルギー需要が増加、世界全体のエネルギー強度の改善率は鈍化し1.3%だったという。
1.5℃目標達成に向け2050年までにエネルギー部門の排出量を実質ゼロにするには、エネルギー効率の年間改善率を2022年の2%から今後2030年まで年平均4%以上にする必要があると分析。改善率を2倍にすることにより、住宅改修やヒートポンプ設置等で450万人の雇用創出、先進国の家庭で光熱費の約3分の1削減、世界で70億トン以上のCO2排出削減(世界の輸送部門の排出量に相当)が期待できるという。
【国際エネルギー機関】
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