【国際機関】2023.11.23 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、温室効果ガス(GHG)の排出実質ゼロに向けた世界的な取組が進むなかでの石油・ガス事業について報告した。
これによると、「2050年までにエネルギー部門の排出実質ゼロ」を実現するには同年までに石油とガスの消費量を75%以上減らす必要がある。1.5℃目標に沿ったシナリオでは2030年までに石油・ガス事業のGHG排出量を60%減らす必要があり、また、炭素回収は真の解決策にはならない。クリーンエネルギーへの移行に不可欠な技術には石油・ガス業界の技術力や資源が生かせるが、この好機を生かすには投資配分を大きく変える必要がある。現状、同業界のクリーンエネルギー投資は全部門の同投資の1%にとどまっているが、1.5℃シナリオでは2030年までに設備投資の50%をクリーンエネルギー関連に充てる必要がある。
ビロルIEA事務局長は、同業界は正念場を迎えており、世界が気候危機に苦しむなか従来通りの事業を継続することは社会的にも環境的にも責任があるとはいえない、と指摘する。
【国際エネルギー機関】
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