【気象庁】2023.12.01 発表
気象庁は、2023年秋(9~11月)の日本の平均気温偏差(※1)は+1.39℃となり、秋の気温としては統計を開始した1898年以降で最も高かった2022年の+0.90℃を大きく上回り、第1位の記録となったことを発表した。
また、日本近海の9~11月の平均海面水温の平年差(※2)は+1.2℃となり、統計を開始した1982年以降で最も高かった1999年と1998年の+0.7℃を大きく上回り、第1位の記録となった。
これにより、日本の平均気温はこの春から3季節連続、日本近海の平均海面水温は夏に続き2季節連続で高温の記録を更新したことになる。
(※1)平均気温偏差は、観測データの均質性が長期間確保でき、かつ都市化等による環境の変化が比較的小さい15地点について、それぞれ気温の30年(1991年~2020年)の平均値からの差を求め、それらを全地点で平均した値。
(※2)平年差は平年値との差をいい、平年値は1991~2020年の30年平均値である。
秋の日本の平均気温が高くなったことは、日本の北から寒気が南下しにくく、暖かい空気に覆われやすかったことが主な要因と考えられる。日本近海の平均海面水温が高かったことについては、暖かい空気に覆われやすかったことのほか、黒潮続流が三陸沖まで北上した状態が続き、海洋内部まで水温が高いために海面水温が下がりにくかったことも主な要因として考えられる。
また、地球温暖化の進行に伴い、このような記録的な高温が発生しやすくなっている。
気象庁は、大気、海洋の観測、解析を続けていくとともに、気候変動対策の基盤となる科学的知見を提供していく。
【気象庁】
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