カナダ政府は、先住民（ファーストネーションズ、イヌイットおよびメティス）の気候変動対策を支援するための「先住民リーダーシップ基金」を立ち上げた。同基金は、2017年に創設された低炭素経済基金の新たなプログラムであり、先住民との協働の成果である。2029年までに最大1億8,000万ドルが、先住民が運営・主導する再生可能エネルギーやエネルギー効率化、低炭素型暖房のプロジェクトに充てられる。これらのプロジェクトは、気候変動対策における先住民のリーダーシップを推進し、先住民にとって気候、社会、経済の面で優先度の高い取組を行うものでもある。
同国の環境・気候変動省によると、先住民は自然環境の管理者（ガーディアン）であり、クリーンエネルギー分野を先導して温室効果ガス（GHG）の排出削減に大きく貢献してきた。気候変動対策における先住民のリーダーシップを支援することは、同国の2030年のGHG排出削減目標（2005年比40％減）や、2050年までの排出実質ゼロ目標を達成するうえでの鍵だという。
【カナダ環境・気候変動省】