イギリス環境・食糧・農村地域省（DEFRA）は、家畜からのメタン排出を抑制する飼料に関する「根拠に基づく情報提供の照会」への回答を公表し、イングランドにおけるメタン抑制飼料の導入促進のため企業や農家と緊密に連携すると表明した。
農業部門は英国の2019年のGHG総排出量の10％を占め、その大部分はメタンによるものだった。反芻家畜（牛、羊など）は同部門のGHG排出の主要因だが、メタン抑制効果のある飼料は排出を大幅に削減できる（特に舎飼いの牛）ことが分かっている。
DEFRAはメタン抑制効果のある革新的な飼料をイングランドで2025年から市場投入する予定で、農業政策（農業イノベーションプログラム、環境土地管理制度等）や目的別プログラムを通じた指導・提言等を盛り込んだ計画を提示。最終的には、成熟した市場を構築し、イングランド全域で適切な畜産システムへのメタン抑制飼料の導入を促進、できるだけ早く（2030年までに）使用を義務化することを目指しているという。
【イギリス環境・食糧・農村地域省】