【国際機関】2023.09.04 発表
生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)は、侵略的外来種が世界的に自然・経済・食料安全保障・人々の健康への重大な脅威であるとの報告書を公表した。
報告によると、現在世界で3万7,000種以上の外来種が貿易や人の移動に伴い持ち込まれ定着。このうち生態系や人間に悪影響を及ぼす侵略的外来種が3,500種以上で、その経済損失は年間4,230億ドル(2019年)を上回り、1970年以降10年毎に4倍以上の増加が続いているという。侵略的外来種は、生物多様性消失の重大な要因の1つで、世界で絶滅した動植物の60%の要因となっている。人々の生活にも、食料供給の損失や侵略的外来種が媒介する疾病など影響は甚大で、侵略的外来種の影響は今後、気候変動等の影響との相互作用で更に拡大する恐れがあると指摘する。
侵略的外来種を国内法や規制で対処しているのは世界の国々の17%に過ぎない。防止措置(国境検疫、厳格な輸入管理等)や根絶、封じ込め、制御など、状況に応じた統合的な取組が必要だという。
【生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム】
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