【EU】2023.08.30 発表
欧州委員会は、欧州水素銀行構想のパイロット事業として2023年11月23日に始動する再生可能水素の域内オークションの条件を発表した。ロシア産化石燃料依存からの脱却計画「リパワーEU」は、2030年までに再生可能水素の域内生産と輸入を各々1,000万トンとする。
欧州水素銀行は、域内生産と輸入それぞれへの資金支援プログラムからなり、欧州水素市場の形成を目指す。
域内オークションは、排出量取引制度(ETS)の収益による低炭素技術開発のための基金「イノベーションファンド」から8億ユーロを支出し、落札した域内生産者に対し再生可能水素生産量1kgごとに固定プレミアムを10年間付与する。
これにより、化石燃料由来水素との間の生産費格差を狭め、再生可能水素の需給ギャップを埋めることができる。オークションの高い透明度は、水素事業のリスク軽減と価格発見に寄与する。
オークション方式は、再生可能電力部門で民間資金の動員に成功した実績があり、イノベーションファンドの支出は、民間資本動員を促す初期投資となる。
【欧州委員会】
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