【フランス】2023.07.26 発表
フランス「持続可能な森林管理」専門委員会が、森林再生への具体案をまとめた新たな報告書を政府に提出した。森林は炭素吸収源や再生可能な材料の供給源として気候変動対策に大きく寄与するが、一方で気候変動による火災、熱波、病虫害など様々な撹乱を受けている。その対策は急務で、マクロン大統領は10年で少なくとも10億本を植林する方針を打ち出した。報告書はこの方針に沿って、森林の気候変動への適応と炭素吸収源としての役割強化への道筋を示したもので、課題として、
1)再生可能な森林の面積は、気候変動、森林の劣化見通しや経済価値のほか、長期の休耕地で植林可能な農地や天然更新を考慮すると、150万~170万ヘクタール。費用は80億~100億ユーロの規模になる。
2)気候変動に適応した樹種の選択。2050年までの温暖化シナリオに沿って適応種を維持するツールはある。
3)種子や苗木の十分な多様性と量の確保。現在の3倍増が求められる。量に見合う労働力も確保する必要がある、等としている。
【フランス環境省】
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