【フィンランド】2023.07.14 発表
フィンランド環境省は、2022年の温室効果ガス排出状況について報告書を発表した。
2022年にフィンランドの温室効果ガス排出量は、前年比で4%減少した。
炭素吸収源としての役割の大きい土地利用部門は近年吸収が減少傾向にあり、2021年に初めて純排出源となった。2022年は吸収源に戻ったが吸収量は目標を大きく下回った。
EU排出量取引制度(ETS)対象外の運輸・建物・農業部門等(努力分担部門)の排出は前年比3%減少したが、部門最大の排出源である運輸・農業からの排出はほとんど変化がなかった。この部門の2030年までの50%削減義務の達成は不確実で、土地利用部門とともに新たな削減対策が必要である。
排出の半分を占めるETS対象部門(エネルギー・製造業等)の排出は、6%減少した。背景には、値上がりとロシアからの輸入減によって天然ガス消費が半減する等、エネルギー利用が変化したことがある。
発電・熱製造における化石燃料の段階的廃止は達成の見込みで、削減速度も予測より速いとみられる。投資の増加と炭素排出枠の高価格がグリーン移行を促進している。
【フィンランド環境省】
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