【EU】2023.06.27 発表
EU理事会と欧州議会は、アスベストへの曝露のリスクから労働者を保護する新たなルールに合意した。アスベストは2005年にEUで禁止されたにもかかわらず、現在も古い建築物に存在しており、建設労働者が直面する最大の健康リスクのひとつである。
新たなルールでは、アスベストへの曝露の最大濃度を、現行の0.1f/cm3(1立方センチあたりアスベスト0.1本)から大幅に削減して0.01f/cm3とし、さらにアスベスト濃度をより厳密に測定する新たな方法(電子顕微鏡法)も導入するという。
また予防策・保護策も強化され、建築物の取壊しやアスベスト除去作業をする場合は、当局の許可が義務付けられる。企業は、アスベスト禁止以前に建てられた建築物の取壊しや保守作業の開始前に、アスベストを含む可能性のある資材を確認する必要があり、一方アスベストに曝露する可能性のある労働者は、適切な防護服を着用し、必須の研修を受けなければならない。EU加盟国には、アスベスト関連の職業性疾患と診断されたすべての症例を記録することが求められる。
【EU理事会】
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