【カナダ】2023.06.27 発表
カナダ環境・気候変動省は、気候リスク軽減と気候に強い地域社会の構築に社会全体で取り組むため、初の国家適応戦略を発表した。
同国では毎年、森林火災や熱波、洪水など記録破りの気候現象が増加している。気候影響により同国の経済成長が減速、2030年には災害による平均年間損失額は154億ドルに達する見込みだという。一方、適応措置への投資は1ドル当たり最大15ドルの直接・間接的利益をもたらすと試算されている。
同戦略では、カナダ全土の州・準州、先住民族社会の情報や意見を反映させ、公平性と包摂性を重視。気候関連の災害リスク軽減、健康改善、自然・生物多様性保護、回復力のあるインフラ構築・維持、強い経済と労働者支援を主要分野とし、目標やターゲットを設定。特に1億6,420万ドルを投じて、洪水ハザードマップを国内全土に拡大し、すべての国民と情報を共有する。
カナダ政府は、今後のステップとして州・準州との共同計画を前進させるとともに、先住民族(ファーストネーション、イヌイット等)主体の気候行動を支援していくという。
【カナダ環境・気候変動省】
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