アメリカ環境保護庁（EPA）は、国民の健康を守るため、改正有害物質規制法（TSCA）に基づき、死亡を含む深刻な健康リスクがある有害化学物質の塩化メチレンについて、一部の用途を除き使用を禁止することなどを盛り込んだリスク管理規則案を公表した。内容は次のとおり。
・全ての一般消費者用途、及び大半の産業・商業用の塩化メチレンの製造、加工、流通を禁止する。
・禁止対象にならない用途（産業用の製造や加工、連邦政府が必要とするものなど）については、塩化メチレンを使用することで労働者に被害が出ないよう厳格な曝露制限を伴った保護措置を設ける。雇用主は、この規則案が最終決定されてから1年以内に保護措置を遵守する必要があり、不当なリスクになるほどの塩化メチレンに労働者が曝されることのないよう定期的な職場監視義務を負う。
・製造業者（輸入品を含む）、加工業者、及び流通業者に対し、塩化メチレンの出荷先の企業に禁止事項を通知し、記録を残すよう求める。
EPAは今後、意見公募などを予定している。
【アメリカ環境保護庁】