【カナダ】2023.04.14 発表
カナダ環境・気候変動省は、2023年温室効果ガスインベントリの内容を発表した。2021年のカナダの総排出量は670メガトン(Mt)で、2020年比12Mt(1.8%)増加したが、COVID-19パンデミック前の2019年からは53Mt減少した。増加には、経済再開後の移動増に伴う運輸部門と石油・天然ガス部門の排出が寄与した。リバウンドは予測より小さく、目標達成への道筋からの乖離はない。
以下は主要な傾向である。
・再生可能エネルギーの増加と火力発電の段階的廃止により、電力部門の排出は2005~2021年に64Mt減少、前年比4%減少した。2021年に電力系統の85%は排出ゼロである。
・暖房用石油の消費減少とエネルギー効率改善、ヒートポンプ・太陽光等への転換により、住宅からの排出は前年比16%減少した。
・総排出量の28%を占め最大の排出源である石油・天然ガス部門の排出は、2021年に前年比3%増加した。
・運輸部門からの排出は前年比5%増加したが、今後、排ガス削減とEV化の効果が期待される。
【カナダ環境・気候変動省】
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