欧州委員会は、「2030年に向けたEU生物多様性戦略」の枠組みの1つである「新たな森林戦略」の実施を支援する2つのガイドラインを発表した。
1つ目は「生物多様性に配慮した造林、森林再生、植林」に関するガイドライン。これは地方レベルで造林、森林再生、植林プロジェクトを実施するために、当局、森林・土地所有者、管理者・地域社会に現実的な提案をする。
2つ目の「EUの原生林の定義、地図作成、監視、厳格な保全」のためのガイドラインでは、EU内に残っている原生林を効率的に確認し、保全できるよう各国の政策立案者や意思決定者に実行可能な指針を提供する。
この2つのガイドラインは、EUの森林の保全・回復・復元力の強化という目標の達成を促すと共に、気候変動への適応や森林の量や質の改善を促進することになる。
森林・原生林は生物多様性に富み、気候変動と闘う上で非常に重要であるが、現在EUの原生林地帯は、全森林面積のわずか3％、陸地の1.2％であり、またその分布もスウェーデンやブルガリアなどに偏ったものになっている。
【欧州委員会】