欧州委員会は、EUのクリーン技術産業を振興し、クリーンエネルギーへの移行に向けた環境を整えるべく、「ネットゼロ産業法案」を提案した。これは「グリーンディール産業計画」（2023年2月公表）の一環であり、ネットゼロ技術に対する投資環境の改善やCO2回収の加速、市場へのアクセスの促進、人材開発、イノベーションの促進、域内の調整や情報交換等のためのプラットフォームの設立、を柱としている。
同法案は、脱炭素化に貢献する技術の製造業の回復力と競争力を強化し、エネルギーシステムの安全保障と持続可能性を高めるものである。特に、8つの戦略的ネットゼロ技術（太陽光発電と太陽熱、陸上風力と洋上再生可能エネルギー、バッテリーと蓄電、ヒートポンプと地熱エネルギー、電解槽と燃料電池、バイオガス／バイオメタン、炭素回収・利用・貯留、配電網）については、製造能力が2030年までに域内の導入ニーズの少なくとも40％に近づく又はこれに達することを目指して、プロジェクトの立上げや投資誘致のためのより良い環境を整えるという。
【欧州委員会】