【イギリス】2023.03.07 発表
イギリス気象庁は、イギリス各地域の100年間(1980~2080年)の毎時雨量を推計した研究を紹介した。使用したのは、イギリス気候予測モデルUKCP18のうち、積乱雲発生に伴う局地的降水を予測できる高解像度モデル(2.2km格子)で、12メンバーのアンサンブル予報である。予測では、突発的洪水を起こすような短時間強雨(雨量20mm/h以上)の発生頻度は、2080年までに1980年代の4倍となる。これまでの低解像度モデル(12km格子)による推計では、2.5倍であった。気温上昇1℃ごとに極端降雨は5~15%増加し、地域の1時間雨量の最大記録を更新するような大雨は、温暖化がない場合より40%多く起こるという。短時間強雨の増加は地域差があり、2080年にスコットランド北西では1980年代比10倍、イギリス南部では3倍である。また、増加傾向だが停滞する期間もあり、適応策策定にあたり突発的な増加について考慮が必要である。今回の研究によるデータセットは、2023年3月にUKCPに編入される。
【イギリス気象庁】
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