【イギリス】2023.03.07 発表
イギリス環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、海洋の生物多様性保護に向け、同国の海域でイカナゴ漁を禁止する措置案の意見募集を開始した。
イカナゴはウナギに似た小さな魚で、脆弱な海鳥(ミツユビカモメ、ツノメドリ等)や商業上重要な魚(コダラ、ホワイティング等)、海洋哺乳類(アザラシ、クジラ等)に欠かせない食料源である。しかし、その数が北海の漁業による圧力を受けており、効果的な管理措置を講じない場合、海洋生態系を脅かし、同国の海鳥、特にミツユビカモメの繁殖等にリスクをもたらす。ナチュラルイングランド等の専門家によると、同国の海域でイカナゴ漁を全面禁止すれば、海鳥の個体数は10年以内に増加するという。
今回の措置案は、2022年の生物多様性条約第15回締約国会議の歴史的合意後に同国で策定された環境改善計画の一環である。同計画の下、同国の陸・海域の30%を保護し、希少種保護を対象とした新基金を立ち上げるほか、イングランド海域に3つの高度な海洋保護区を新たに指定するなど、海洋環境保護を強化する取組を進めている。
【イギリス環境・食糧・農村地域省】
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