【EU】2023.01.19 発表
欧州連合統計局(Eurostat)は、EU全体の2021年の最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギー(再エネ)の比率は21.8%で、2020年から0.3ポイント低下し、統計を取り始めて以来初めての減少となったと報告した。COVID-19関連の規制解除によってエネルギー消費全体が拡大したことに加え、データの扱いの法的根拠が変わったことが比率低下の要因と考えられるという。比率上位はスウェーデン(62.6%)、フィンランド(43.1%)、ラトビア(42.1%)で、バイオマス、水素、風力などの利用により高比率を実現した。一方で15ヶ国はEU平均を下回り、ルクセンブルク(11.7%)が最も低かった。
現在、EUの再エネ比率の2030年目標は、2018年の再エネ利用促進のEU指令により32%と設定されているが、2021年の21.8%はこれに届いていない。欧州委員会が40%への引上げを求めて同指令の改正案を発表しており、また2022年発表の「リパワーEU」計画は45%へのさらなる引上げをめざしていることから、加盟各国の取組の強化が急がれる。
【欧州連合統計局】
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