【国際機関】2022.11.30 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、ヒートポンプ普及加速の重要性と今後の見通しを示す特別報告書を公表した。世界のほとんどの建物(住宅、オフィス、学校、工場等)の暖房が未だ化石燃料、特に天然ガスに依存している。報告によると、ヒートポンプは非常に効率的で、省エネ・排出削減と同時に暖房代の節約、輸入化石燃料への依存軽減に寄与する。ヒートポンプ市場は近年、特にEUに牽引され力強く成長。2022年は世界的なエネルギー危機により記録的な成長が見込まれる。EUが気候目標を達成するシナリオでは、ヒートポンプの年間販売数は2021年の200万件から2030年には700万件に増加。建物の暖房がガス需要の3分の1を占めるEUでは、これにより2025年にはガス需要を約70億m3、2030年には210億m3以上削減できる。IEAは、ヒートポンプにより世界のCO2排出量を2030年には5億トン以上(現在の欧州の全自動車年間CO2排出量に相当)削減できると試算。またヒートポンプ設置の初期費用や技能労働者の不足等への対応策も示した。
【国際エネルギー機関】
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