【アメリカ】2022.11.11 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、2021年11月に発表した石油・天然ガス産業からのメタンや有害大気汚染物質の排出を規制する規則案を補足する提案を発表した。昨年発表の規則案に対して寄せられたパブリックコメントや最新の情報・分析を反映して作成され、石油・ガス施設からのメタンや揮発性有機化合物(VOC)など気候と人体に有害な物質の排出削減をより統合的、より効率的に行うことをめざす。同案が実施されれば、2023~2035年に3600万トンのメタン(二酸化炭素換算で8億1000万トン)、970万トンのVOC、39万トンのベンゼンなどの排出が削減されるとEPAは試算する。今回の修正で、すべての油井・ガス井の定期的な漏出監視、リモートセンシングによるデータの活用、適正なフレアリングの要件の改正、ドライガスシール圧縮機の排出基準設定などが補足されたほか、石油・ガス部門からのメタン排出の半分を占める、きわめて大量のメタン排出源である少数のスーパーエミッターへの対応策も導入された。今後、意見公募や公聴会を経て2023年の公布を予定している。
【アメリカ環境保護庁】
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