【EU】2022.11.10 発表
欧州環境庁(EEA)は、持続可能な建物冷房のありかたを検討したブリーフィングを公表した。欧州では気候関連災害で最も死者を出しているのが頻発・激甚化している熱波だという。高齢化や都市化などを背景に今後も被害は広がると見込まれており、EUの気候やエネルギー関連の目標の達成を目指しながらいかに気温上昇から市民を守れるよう建物を適応させられるかが課題のひとつになっている。EEAによると、現在多用されているエネルギー使用量が多く非効率で社会的に不公平なアクティブ冷房(エアコンなど)にかえて、持続可能な解決策となるのが、パッシブ冷房(日射よけや換気など自然条件を活用した暑さ対策)を優先することや建物のエネルギー効率の改善、個人でできる優れた対策の周知、都市の緑化などである。また、影響を受けやすい人々に的を絞ることで、熱ストレスによる健康影響を最小限に抑え、格差やエネルギー貧困の問題を減らすことができる。アクティブ冷房が必要な場合でも可能な限り低炭素型で効率的なシステムにし、公平に恩恵が行き届くようにすることが必要だという。
【欧州環境庁】
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