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【研究機関】2022.07.22 発表

世界気象機関、2021年の中南米地域の気候状況に関する報告書を発表

 世界気象機関(WMO)は中南米地域の2021年の気候状況に関する報告書で、極端な気象(大干ばつ、豪雨、熱波、氷河融解等)が地域に広範な影響を与えた(生態系、水・食糧の安全保障、人の健康や貧困等)と強調した。
 同地域では2021年も温暖化が続いた。熱帯アンデスの氷河は1980年代以降30%以上縮小し、1990~2020年は負の質量収支が続いた(年間-0.97m)。チリ中部では大干ばつが13年続き(1000年間で最長)水危機が深刻化、パラナ・ラプラタ盆地では1944年来で最悪の干ばつが数年続き、農業に被害が出た。また、多くの場所で記録的な雨量が観測され、洪水や地滑りが発生し、数百人が死亡、数万戸の家屋が破壊され、数十万人が避難。ブラジルのアマゾンの森林破壊は2009~2018年の平均と比べ倍増し、2009年以降で最大級となった。報告書は、南米は早期警戒システムの強化が特に必要な地域と指摘、極端な気象のリスクがある地域で効果的に適応するための必須のツールとして、マルチハザード早期警戒システムを挙げている。
【世界気象機関】

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